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ミツヴァ・テクニック?


 トロントツアーに参加された皆様、ご苦労さまでした。
 睡魔との戦いでさぞかしお疲れになったと思います。 お陰様で有意義で楽しい2泊3日のワークショップになりました。
 先日、ネへミア先生からも心温まるお礼のお便りを頂きました。 ウェブサイト上で公表していますのでもしよければ読んで下さい。

 トロントは今、紅葉が真っ盛りで色とりどりの葉っぱがため息がでるほど美しいです。 今年は例年より暖かいのですが、さすがにここ数日は冷たい風も感じるようになりました。

 研究会の定例会ももう2回行われて、皆さん又新たな発見や気付きをカナダから持ち帰り、練習に励んでいらっしゃることと思います。
 トロントでも来月から認定講座、レベル2&3の集中レッスンが始まります。 日本からはアプレンティスの櫻井さんと私の妹、カナダのリジャイナからちひろさんも参加予定でたっぷりと時間をとってレッスンができるのでどんな結果?が出るか今 から楽しみです。

 帰国され、またお忙しい日々をお過ごしの事と思いますが、ホックリ−バリ−で流れていたゆったりした時間を思い出して、毎日の生活にミツヴァを溶け込ませながら元 気に過ごして下さい。

2005年10月
岡部 俊江




ミツヴァテクニック研修旅行に参加して

トロント君

1<出発までのこと>
 しきりに私のつれあいのK子が「カナダに行こうよ」と誘う。六年前だったかのトロント研修ツアーのときも同様だった。K子は日ごろの私の姿勢の悪さを気にしていて、ミツヴァテクニックに触れさせてみたかったのである。老母を残して海外旅行するのは気になる、とか、仕事が忙しいとか、理由をつけて、その時は話に乗らなかった。(内心では、「どうもうさんくさいし、面倒だなあ」というのが正直な所だった。)結局六年前には、二女のY子が同行参加したのだった。
 今回は、私自身の定年退職後の気楽さと、海外旅行のチャンスもそう何回もないだろうと、話に乗ることにした。ナイアガラの滝を見て、トロントの町の公園でも歩いてくればいいやといった軽い気持ちだった。

2<私の姿勢のこと>
 私の骨格は遺伝形質からすれば、軽い漏斗胸ぎみであり、姿勢は猫背になりがちである。剣道をしていた父は常に胸を開く習慣をつけていて気になっていたのだろう、私の少年時代には、しきりに「胸をもっと張って」と言われた。胸を張ってみると、何やら背中や肩に違和感があり、疲れる。ええい自然のままが楽でいいや、と又元の姿勢に戻って、暗い電球のしたで読書に熱中した。近視も進行して、うつむく猫背のスタイルはますます固まっていったように思う。
 もう一つ精神的には、宮沢賢治が花巻農学校の近辺の荒野を、どうしたら人々が幸せになれるだろうか、と考えごとをしながらうつむいて歩く有名は写真があるが、宮沢賢治への憧憬があったことも確かだ。心も身体も猫背に向かって青年時代を暮らしてきた、と言ってよい。
 かといって猫背が好きなわけではない。運動は大好きだし、胸を張ったスラリと伸びた姿勢を素晴しいを思う。ところが四十才を過ぎたことだろうか、街のショーウィンドウや大鏡に映った自分の姿に愕然とするようになった。前かがみに顎をつき出し、腰を引いて足を引きずるように歩いている。これが僕なのか、なんと年寄りくさく、みすぼらしい姿なのか、と我ながら顔を赤らめて、そっと姿勢を正して歩き直し始めることがしばしばあるようになった。

3<スポーツクラブとの出会い>
 内臓系の疾患の心配も出始めて、四十代の後半には本気で家の近くのスポーツクラブに通い始めた。体力と姿勢を鍛え直そうと、主として水泳とマシンによる筋トレをした。ストレッチによる柔軟体操もした。その効果あってマスターズ水泳大会の記録も自己ベストを連続して更新し、マスターズ水泳の全国五十傑一覧にも毎年何種目か名を連ねた。平泳ぎ系ではトップテンも真近の目標にする勢いだった。鍛える喜びと、成果が見える喜びで楽しくてしかたなかった。
 しかし、ベンチプレスで自分の体重の1.5倍を挙げようと挑戦している最中に、右肩から右胸に痛みが走り、以後恐くてベンチに向かえなくなった。他のマシンからも次第に足が遠のいていった。五十代半ばのことだ。そのうちスポーツクラブの過当競争の中で、僕の通う家の近くのスポーツクラブは閉鎖され、又次に入会したクラブもその二年後には閉鎖されてしまった。加齢による筋肉の衰えと訓練不足による体力の衰えはみるみるうちに進行し、マスターズ水泳の記録はさがる一方になった。全力で泳ぎきって、今度こそは、と記録掲示板を見上げた時の悲しい数字。これが今の僕なのか。もうプールから上がる力もない程だ。落ち目になっていく選手の悲哀、全盛期を超えた踊り手や歌い手の悲哀は、その程度の差はあるだろうが、本質的にこういう感覚なのだろう。

4<私の関心事>
 自分の姿勢や体力の維持というテーマは還暦を過ぎた今、私の強い関心事である。全盛の青年時代、あるいは楽しく充実しきっていたスポーツクラブ通いの中年時代に回帰することはもう無理なことだ、と解っている。しかし美しい老年時代は経験してみたい。加齢と共に衰えていく体力ではあっても、その状況における最善の美しさと強さで生きてみたい。みっともないのは嫌だし、苦しむのも嫌だ。そして他人(特に家族)に迷惑かけずに静かに死ぬことができたら、素敵に格好の良い老年だと思う。閉鎖されてしまったスポーツクラブを三つ経験し、今、四つ目のスポーツクラブに通いながら、しきりにそんなことを思う。

5<トロントで>
 ナイアガラ観光やトロント市内観光を楽しんだ後、三日目の午後からいよいよミツヴァテクニックの実際に触れる機会が巡ってきた。私は全くの初心者なのでミツヴァについては何も知らない。そこで岡部先生は、アプレンティスの資格を取ろうとしている七人の方たちの「初心者指導の実習」に参加する形をとって下さったのだ。いわば私はモルモット役である。三時から五時過ぎまで岡部先生のダウンタウンスタジオで講習・実習が行われた。
 何をどうするのか解らぬまま、指示されるままに動いた。指示されるままとは言え、用語も知らず、イメージもつかめず、夢中で動いたのだが、あとで思い出しながら自分の言葉で要約すれば、だいたい以下のようなことなのだろうか。
腰幅に足を開き、足裏全体でがっしり大地をつかむように立つ。足指先をやや外側に向け、その方向に膝をゆるめながら、首や肩の力を抜いて背中を丸めながら手をだらりとゆっくり落としていく。手先が膝を通りすぎるころその場でやや静止する。今度はゆっくりと膝も伸ばしながら起きあがって行き、いつのまにか逆エビのように背をそりあげる。頭頂が後方一杯になった所で再び静止する。
 こうした一連の動きは頚椎から脊椎を中心とする連続した蠕動運動のように思われた。あたかもミミズや蛇などのゆっくりと連続した波のような動きなのか。もっと格好よく言えば、鯨やイルカの水中での滑らかなムチのような動きに思われる。そしてここから更に胸を一杯に上に突きあげるように上半身を前に戻しながら、顎を引きしめて頭部を頚椎の真上に載せる。ここで二・三秒の静止をとる。足首から膝、膝から腰、腰から背骨、背骨から首、首から頭頂部へと一本の糸でつりさげられた操り人形のように重心を垂直に保って立っている感じである。これが基本姿勢の作り方であるらしい。
 私の理解は間違っているかも知れない。肩幅に足を開くとはどうすることなのか、腰幅とは何なのか、膝を足指の方向に緩めるとはどうすることなのか。膝を緩めたら、私の場合自然と内側に入ってしまう。足指の方向にと意識すれば膝に力が入ってしまう。どうしたらいいのか。肩の力を抜く、首の力を抜くとはどうすることなのか。丸めた背中をどういうタイミングで伸ばしていくのか。一つのポーズで静止する時、呼吸をとめていいのか。全く知らないこと解らないことだらけのまま、七人のアプレンティス受験の方々の指示の通りに動こうとする。動いているつもりで全く別の動作をしていたのかも知れない。勝手な解釈でとんでもない誤解をしていたのかも知れない。汗も吹き出し、そのうち肩も張ってきて、きっと私はひどい学習をしていたのだろう。
 私の緊張や疲れをとくために岡部先生がすっと寄ってきて指示を出してくださった。一本の糸で頭のてっぺんからつりあげられるイメージをしながらの動きは、腹の筋肉を上に引きしぼり、胸全体を広げて押しあげるような感覚であった。岡部先生はすかさず「もっと上、もっと上」と檄を飛ばす。私は大胸筋を一杯に広げ、肩甲骨を開き、肋骨の一本一本がきしみながら引き上げられるような気がした。苦しいのだが気持ちはいい。その姿勢を保って一分位歩きまわる。なんだかロボットのように固まって移動している感じである。足もこちこちの兵隊のようだ。
 岡部先生が僕の脇に立って姿勢を示して下さる。胸を落とし背を丸めた姿勢、そこから波を打つように胸をせりあげて、まっすぐに立って見せて下さった。輝くように美しかった。歩行姿勢のポイントとして、膝や腰をロックせず、股を高く引きあげるように指示して下さった上で、悪い例と良い例を示して下さった。舞台で老婆の役を演じていた女優さんが、一瞬のうちに生き生きと愛くるしい妖精のような少女に変化していた。驚いた。変幻自在の体の動きを生みだすミツヴァテクニックただ者ならず、と私は思った。
 丸イスを使ったテクニック、背イスを使ったテクニック、床の上での寝た姿勢でのテクニック、壁を使ってのテクニック、手すりを使ってのテクニック、等々、あれこれ日常生活で簡単にトレーニングする基本形を実にまあ一気に実習させられた。あんまりたくさんのトレーニング法をやったのでよく覚えていない。よく覚えていないが、岡部先生の美しい姿勢と変幻自在の演技が強烈な印象として残る。この人のバレエの舞台を是非とも見てみたいものだ。





ミツヴァテクニック・トロント研修に参加して

森 睦子

2005年8月22日・成田発
 岡部先生・直子先生・松崎先生・綾ちゃんらの出迎えでホテルに到着。
 私にとって、その後の大変な事態が待ち受けているなど知る由もなく、レストランで楽しい夕食をいただきました。
 5年ぶりに再会をしたネヘミヤ・コーヘン先生は、少しもお変わりなくやさしい笑顔に包まれて第1日目のプライベートレッスンを受講しました。
 背中の歪みを指摘され、さっそく矯正指導。遠い昔、母に着物を着付けてもらったときに何度も身体をユラユラされたことをふと思い出しました。幼い頃からの歪みだったのかしら?そしていよいよ!今回の研修旅行の目的である、アプレンティス資格講座に突入しました。 今回の旅はアプレンティス資格講座を受けるにあたり、何の準備をせずに参加した事を心より恥ずかしく思います。
 ミツヴァテクニックのお陰で、今現在長いあいだ故障していた膝の痛みもなく毎日快適に暮らしています。実技書通りに日々積み重ねてきたつもりであるが、質問された事に答えることができないのである。言葉で相手に解かりやすく伝えることを、まったくしていなかったが為なのか、理解不足なのか、課題を沢山残し新たなる出発点として、1から始める事になりました。
 美しい景色とおいしい空気に包まれた素晴しいホックリーハイランズにはぜひもう一度訪れてみたいです。
 岡部先生はじめ、ステキな御主人様、そしてトロント在住の皆様に心より感謝申し上げます。想い出多い、幸せな8日間の旅でした。