|
|

姿勢という言葉には、身体の構えと、物事に対する心構え、態度という二つの意味があります。それは心と体が密接な関係にあり、二つが別々のもののようで、実は同じひとつのものを表しているからでしょう。心の持ち方が姿の勢い、つまり姿勢に現れ、姿勢の保ち方が心に影響する。言い換えれば、開放され伸び伸びとした心と体の両方を保ってこそ、初めて心身の健康が維持できるわけです。


|
よい姿勢といっても、人それぞれ違った観点があると思います。ミツヴァ・テクニックで理想とする良い姿勢というのは、ピンっと張った背筋や筋肉ムキムキのたくましい体という事ではありません。
重力とそれを支えるために働く大地からの力、両者は常にバランスを保とうと繊細に作用し合います。それがどのように、私達の骨格に現れ、日常の動きに影響を与えているかという点で、姿勢の善し悪しを考えてみましょう。
小さな子供が歩きはじめたばかりのような、柔軟で歪みのない体を想像してください。怪我も少なく、凝りなんてどこにも見当たらず、疲れたら、すうっと深い眠りに入ってしまいます。
|

原因は長時間同じ体勢で仕事をすることや、椅子に腰掛けることが多い生活。
猫背になると首と肩の筋肉が萎縮し、神経系にストレスがかかり、頚動脈等の血管が圧迫され、肺が縮こまり、内臓も下へ押されるなど、体全ての機能に障害をもたらします。つまり、習慣・癖によって無駄に発達してしまった筋肉に縛られ、体の構造に歪みができてしまった状態であるわけです。
無意識に行ってしまっている「必ずしも必要でない」動作や心身の緊張に注目しましょう。
|
 |
|
|