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トロントスター紙記事 日本語訳

シンプルな療法で生命力がみなぎる

からだの波打つような動きが自然で楽な姿勢に導き、からだに備わったエネルギーが痛みやこりを和らげる

Myrna Blackmore Photo

ジャニス・ラポポート(トロント・スター紙)

30年以上にわたる私のからだの苦痛を和らげる解決策は意外なところでようやく見つかった。
それは、らくだに乗ることが日常である砂漠に生きる人々の背骨が波打つようなおだやかな動きだった。

ミツヴァ・テクニック(ミツヴァとはヘブライ語で「善い行い」という意味)と呼ばれるこの技法はイスラエル・エルサレム生まれのネヘミア・コーヘン氏が創始者で、数種類のからだの自然な動きが痛みを解放し、からだの使い方と姿勢を学びなおす技法である。

80歳を越す年齢とは思わせない容姿のコーヘン氏の経歴はイスラエルのインバル・ダンスシアターのダンサー/振付家から始まる。踊りを続けたことによって背骨と腰を痛め、現役から離れざるを得なくなったのを機に、アレクサンダー・テクニックを始めありとあらゆる治療法を研究した。

コーヘン氏は幼児と動物の自然なからだの動き、および自分もかつて踊っていたインバル・ダンスのダンサーと砂漠に生きるベドゥイン族のからだの動きを比較考察した。その結果、両者の間には共通して骨盤と背骨に、ある力の相互作用が働いていることに気づいた。

長時間の机に向かった作業や、軟らかいソファーでテレビを見たりすることによって歪められた姿勢を修正する為、数種類のやさしい、洗練されたからだの動き(エクササイズ)がこの発見に基づいて編み出された。 日常的にこのエクササイズをすることによって、背骨が長く、胸と背中が広くなってゆく。 このからだの変化にともなって頭は背骨の上にバランスを取って楽に納まるようになる。

私はミツヴァ・テクニックによってまるで人生にもう一度新しいチャンスがめぐってきたような体験をした。

コーヘン氏の編み出したこの技法に出会う前は、私は口を開けることが非常に困難で、楽に座ったり歩いたりすることもままならなかった。わたしの悩んでいた3つの症状はごく一般的なもので、それに対する治療方法も存在した。

私は顎関節症(がくかんせつしょう顎関節や噛むときに使う筋肉に異常のある症状)と診断され、医師は理学療法(フィジオセラピー)を受けるようすすめた。足の裏が痛く歩行困難であったことについては、足底腱膜炎(足の裏のアーチを支えている足底腱膜に炎症が起こる病気)という診断で、コルチゾン(副腎皮質で生合成されるグルココルチコイド;リウマチ・関節炎治療薬)の注入と矯正装具を処方された。 生まれつきの側わん症(脊柱の極端な歪み)であるため、からだがつらい状態にあることについてはまったく手の施しようがないと診断された。

ここ数年にわたってはヨガとピラティスに助けを求めていた。ハタ・ヨガのクラスではストレッチや呼吸法を学んだ。ビクラム・ヨガ(ホット・ヨガ)においては室温37.5度に保たれた部屋にて収縮した筋肉を緩めることに専念した。 ピラティスでは柔軟性と筋力を高めるための専門的な体操を練習した。

しかしながら病院にて処方された療法も、ヨガとピラティスのクラスも実行した直後には症状が一時的に軽くなったが、長続きはしなかった。

そんな時私の所属しているジムでミツヴァ・テクニックのクラスを取り入れた。私の抱える症状を根本的に改善させる解決策はないだろうと疑う一方で、ミツヴァの創始者のコーヘン氏から指導をうけた認定教師の岡部俊江先生に相談し、その後個人レッスンを取ることを決断した。

その結果は驚きに値するものだった。 からだの緊張がゆるみ、そのうえエネルギーがみなぎってきた。 非常につらかった顎関節も脊柱と足の痛みもやわらいだ。私のからだは、ついに回復へ向かう方向に舵をとり始めたのだ。

コーヘン氏によれば、この技法はからだを緊張から守ろうとする機能の働きを活発にし、からだが重力と自然に調和を保つようにうながし、同時に洗練されたからだの動き(エクササイズ)が緊張とストレスからからだを開放する。彼の説明では、「まるで潤滑油がからだのすべての関節にいきわたったように感じる人もいる。」と表現された。

岡部俊江先生が主催した先日のカナダ・日本合同によるミツヴァ・テクニック講習会(カナダ・オンタリオ州・ホックリーバレーにて開催)ではコーヘン氏みずからがこの技法を披露した。50名を越す参加者にむけて、「私たちは年をとれば痛みに苦しむのは当然であるように考えがちですが、実はそれはからだが自然な調整能力を持っていることを知らずに年を重ねて来たということに過ぎないのです。ミツヴァ・テクニックによって自然な生命力が湧き水のようにからだにみなぎるような感じを体験してください。」と語った。

その人が歪んだ姿勢を長年にわたって習慣にしてきた程度によっては、独りでエクササイズをしても効果が得られにくく、その場合個人レッスンを行う。個人レッスンでは指導者が生徒のからだに手を添えてからだが自然と波打つ動きをするように繊細にうながして、生徒の骨盤・背骨・頭を流動的な直立体勢に誘導する。

ミツヴァ・テクニックは他の技法と相容れる部分を持ちながら、しかし、ユニークなテクニックである。頭を使って集中して考えたり、特別な体のポジションを覚える事をせずに、,からだが自ら良い方向を見極めてその方向に変化していくというという点は他に類をみない特徴である。

3ヶ月後には私の顎関節症(がくかんせつしょう)はほとんど回復し、私は再び不自由なく話したり食べたり、立ったり座ったりができるようになった。まったく手の施しようがないと言われた側わん症の背中のゆがみも目に見えて良くなった。

現在もミツヴァ・テクニックに支えられながら、私は来年の夏、標高5500メートルの南米アンデス登山に挑もうと考えている。

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